転勤族にとって、引越しは避けられないイベント。
特に辞令が出るのは春や秋に集中するので、どうしても「繁忙期の高額料金」にぶつかってしまいがち。
「なるべくなら費用は節約したい」それはみんな同じ思いです。
実は、引越し料金には「定価」がありません。
同じ荷物量でも業者によって金額が2倍以上違うこともあります。
さらに繁忙期の3月には、通常期の2〜3倍に跳ね上がることも。
しかし、見積もり交渉をすることによって10人に9人が値引きに成功していることがわかりました。
つまり、「交渉さえすれば数万円節約できる可能性が高い」ということになります。
この記事でわかること
- 交渉成功するための事前準備6選
- 実践交渉と会話術
- 繁忙期にも使えるテクニック
- やってはいけないことのNG行動
すぐに使える交渉テクニックと会話例で引越し費用の節約も夢じゃありません。
浮いたお金で新生活の家具や家電をそろえたり、美味しいご飯に行けたら嬉しいですね。
一緒に上手な交渉術を身につけていきましょう。
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最安値がすぐにわかる
相見積もりをするために必要な事前準備6選

①相見積もりは3〜4社はとりましょう
引越しには、価格を左右をする要素があります。
・シーズン
・荷物量
・業者の規模
同じ条件で引越しをする際の相場が大事になってきます。
それを知るためには、複数の業者の見積もりを取り比較をしてみないと相場がわかりません。
わこ3〜4社見積もりを取ることをおすすめします
それ以下だと相場がわかりづらいし、それ以上だと対応が大変になってくるからです。
引越し費用を下げたいのはやまやまですが、転勤で引越しする場合は時間がありません。
見積もりに時間を取りすぎると、その後の梱包作業など大変になってきますので注意しましょう。
②見積もり順番を操作
一括見積もりサイトや、自分で直接業者に見積もりを出した時に見積もりする順番がカギとなってきます。
第1希望の業者は最後にしましょう
相場を知りたいと言っても、向こうはすぐに契約を取るために必死です。
「今この場で契約したら◯万円お安くできます」と言われることも実際にあります。
その見積額は今後の交渉に必要な金額となります。
第1希望の業者に今までの見積額を伝え、同じ価格か、それ以上安くできないか交渉しましょう。
よって、希望業者は最後に持っていくのが大事になってきます。
③繁忙期の場合は即決できるように準備
繁忙期は、通常期と対応が少し変わってきます。
なぜなら引越し希望日に業者をつかまえるが大変になってきます。
3月の下旬の土日〜4月上旬の土日は人気な期間となり、この場合は、決断力が必要になってきます。
他社の見積もりを取ってる間に埋まってしまったということがないように、一定のラインを決めておきましょう。





重要な点は、事前に3社以上の見積もりを取ってることです



最低限の比較ができないと即決するにはリスクが高いのですね
④通常期は希望金額をあいまいに伝える
訪問見積もりをした場合、業者からは「ご希望の価格はいくらでしたか?」と聞かれることがあります。
この場合、「◯万円なら…」と正直に答えるのは避けておきましょう。



なぜですか?



業者はその上限ギリギリまで
見積もりを合わせてくる可能性が高いからです
希望予算を伝える事によってデメリットがあります。
それぞれ見ていきましょう。
- 上限いっぱいで見積もりが出る
- 交渉の余地が減る
- 他社比較がしにくくなる
- サービス内容に影響が出る場合もある
希望金額がわかると、それより安い料金提示がされなくなる可能性があります。
また、会話の流れから「もっと安くできませんか?」と値引き交渉がスムーズに進みません。
せっかく相見積もりを取っているのに、希望予算を基準に見積もりをすると、各業者の価格差が見えずらくなってきます。
また、希望金額を業者が出しているのなら、段ボール無料回収などのサービスを提供しなくてもよいと考えられるしまうことがあります。
「はっきり金額は言わない」+「でも真剣に検討してる」感を残すこと。
値下げ交渉をする際には、顧客が求めるばかりではなく、双方にとってメリットがあることを模索しながら話を進めるのがポイントになります。
どう交渉したらよいか、先に知りたい方は「会話術」へ
⑤荷物量など正確に伝える
荷物量は見積もりに大きく反映します。
大型家具、家電は特に業者の人数とトラックの大きさに関わってきますので正確に伝えましょう。



少ない量で見積もると、当日追加料金などかかる場合も
これでは見積もりをとる意味がなくなります。
最悪、業者が対応不可になると当日の引越しができなくなる場合もあるので気をつけてください。
正確な荷物を把握するために、事前に部屋ごとに荷物を確認してみましょう。
荷物量を正確に把握するためのチェックリスト
- 部屋ごとにリスト化する
(例:「ベッド1台」「食器棚1つ」) - 大型家具・家電のサイズを測る
(冷蔵庫・洗濯機・ベッド・タンスなど) - 不用品を処分してから依頼する
(処分予定の荷物は含めない) - 段ボールの目安を立てる
(1R=約20箱、2LDK=約50箱) - 写真を撮って残す
(部屋や家具をスマホ撮影し業者に共有)
できるだけ費用を節約したいのなら、不用品を捨てておくとよいです。
時間があるならメルカリや宅配買取など利用すれば費用の足しになります。
大きな荷物は粗大ごみを活用するとよいでしょう。
不用品の処分については、こちらの記事で詳しく紹介しています





そういえば、転勤族は荷物が少ないですね



荷物の梱包を少なくしたい
引越し費用節約
新居のスペースを最大に活かしたいからですね
⑥引越しの日時や時間は業者におまかせにする
引越し費用は、日程の選び方で15〜25%変わると言われています。
特に月初め・月末や連休などは需要が集中し、料金が高くなりがちです。
反対に中旬や平日(週の前半)は空きが出やすく、交渉がしやすくなります。
そのため、希望日時をピンポイントで伝えるよりも、「この3日間のどこか」「午前・午後どちらでも」と幅を持たせるのがおすすめです。
さらに「時間帯を指定しない(フリー便)」を選ぶと、業者のスケジュールに合わせられるため、費用が抑えられるうえに予約も取りやすくなります。
・月初め・月末は避ける
(需要集中で+15〜25%)
・週の前半(月〜水)は空きやすい
・フリー便は費用も安く予約もしやすい



フリー便とはなんですか?



引越し当日の時間帯を業者におまかせするプランのことです
「午前・午後」などの指定ができない代わりに、業者のスケジュールに合わせやすくなるため、料金が割安になるケースが多いのが特徴です。
自分たちの希望する引越しにどれだけ近づけられるか、優先順位を考えていきましょう。
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すぐに使える交渉テクニックと会話フレーズ


交渉に一番良いタイミングを知っていますか?
また、交渉するには判断材料が必要となってきます。
それぞれのシーンで活用してください。
タイミングは金額提示の直後
値下げ交渉のベストタイミングは「金額提示の直後」です。
見積もり金額を聞いた瞬間は、まだ業者も条件を固めきっておらず、調整の余地が大きいからです。



このお値段でいかがですか?



ありがとうございます
ですが、予算を少しオーバーしてしまっています
もう少しだけ、ご協力いただくことはできますか?
このように即座に反応することで「交渉する意思がある」と伝わり、値引きのきっかけを作れます。
転勤族の場合、会社規定の引越し費用上限があることが多いです。
これを交渉材料にすることで、より具体的な値引きを促すことができます。
標準価格から10~20%の値引き交渉を行う余地がある場合があります。
他社の金額を提示するのが最強
「他社ではこの金額でした」と伝えることが最強の交渉手段です。
業者はライバルより高い金額では契約を取りにくいため、具体的な数字を出されると対応せざるを得なくなるからです。



うちは14万円です



ありがとうございます
ちなみにB社さんでは12万5千円でした
御社でお願いしたいのですが、近い金額までご検討いただけますか?
他社の金額提示は、交渉を一気に有利に進められる最強のカードです。
即決を迫られた時の断り方
「今日決めていただければ割引します」と言われても、あせって契約する必要はありません。
即決を迫られると比較検討の時間が奪われ、後で後悔する可能性が高くなるからです。



今日中に決めていただければ1万円引きます



とても魅力的ですが、他社の見積もりが揃ってから判断したいです
明日までにお返事でも大丈夫でしょうか?
このようにやんわり断ると、交渉の主導権を持ち続けられます。
即決を迫られても「検討する時間が必要」と伝え、冷静さを保ちましょう。
繁忙期の場合は即決できるかどうかのラインを思い出しましょう。
値下げがダメならサービス追加を交渉
値下げが難しい場合は、サービスを追加してもらいましょう。
業者にとって費用のかからないサービスなら柔軟に対応しやすく、結果的に実質的な節約につながります。



これ以上のお値引きはできません



承知しました
では料金はそのままで大丈夫です
代わりに段ボールの無料回収や洗濯機の設置をお願いできますか?
この交渉で1〜2万円分のサービスが追加されることもあります。
値下げが無理でも「サービス追加交渉」で実質的なお得を引き出しましょう。
やってはいけないNG行動


他社の見積も金額でうそをつく
「A社は5万円でした!」と、あり得ない安さを言うのは逆効果。
業者は相場を把握しているので、すぐに見抜かれて不信感を持たれます。



私は比べる前に釘を刺されたことがありました
初めから大幅値引きは、業者側から見たら印象が良くないので、値引き幅を1〜2割の金額で
「理由を添えて」「協力的にお願いする」ことが大事になってきます。
見積もり表を直接見せる
他社の見積もり書には社外秘の情報が含まれることがあります。
金額だけを口頭で伝えるようにして、書類を渡すのは避けましょう。
自分は信頼できる顧客だと、相手にもわせるのも大切です。
しつこく値切りすぎる
限度を超えた値切りは、担当者を疲弊させるだけになります。
無理に下げようとすると、サービスの質を落とされるリスクもあります。
また、業者側から断られる場合もありますので気をつけましょう。
複数同時訪問はNG
一度に数社を呼んで「一番安いところに決めます」というのはNGです。
業者がきちんと説明できず、交渉の場が崩れてしまいます。
時間をずらして、丁寧な見積もりを取ってもらうのが一番です。
使わない業者に無視はNG
見積もりを取ったまま無視するのは失礼になります。
利用しない場合でも、早めに「今回は見送ります」と丁寧に伝えましょう。
転勤族は引越し業者とは長いお付き合い。
次回も気持ちよく取引できるようにしておきましょう。
- 交渉は「駆け引き」ではなく「お互い気持ちよく契約する」ためのもの
- NG行動を避ければ、信頼関係を崩さずに値引きを引き出せます
【まとめ】交渉は9割が成功しているから怖がらず挑戦


引越し費用には定価がなく、交渉すれば9割が成功すると言われています。
だからこそ「怖い」「苦手」と感じる方は、この記事を参考に少しでもチェレンジしていただけたら嬉しいです。
誰もが9割成功する交渉術
- 相見積もりを取って相場を知る
- 金額提示の直後に交渉を切り出す
- 他社の金額をうまく提示する
- 即決を焦らず冷静に判断する
- 値引きが難しいときはサービス追加をお願いする
これらを押さえれば、安心して交渉にのぞめます。
新生活のスタートに「数万円の節約」はとても大きな助けになるはず。
浮いたお金で家具や家電をそろえて、理想の新生活を楽しんでくださいね。




